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特発性大腿骨頭壊死症について

変形性股関節症特発性大腿骨頭壊死症大腿骨頚部骨折骨盤骨折

特発性大腿骨頭壊死症の原因

特発性大腿骨頭壊死症とは、何らかの原因で大腿骨の上部にある大腿骨頭の一部が血流の低下により壊死し、関節が変形・破壊される病気です。30〜50代に多く、年間約2000人〜3000人の発症があり、厚生労働省の特定疾患に指定されています。そのため、医療費の患者自己負担分は公的な助成を受けることができます。男性ではアルコールの飲み過ぎ、女性ではステロイド剤の服用に関連することが多いといわれていますが、原因ははっきりわかっていません。

特発性大腿骨頭壊死症の症状

特発性大腿骨頭壊死症の症状は、大腿骨頭の骨壊死が発生した時点では何も症状がなく、大腿骨頭に圧潰が発生したときに痛みが生じます。大腿骨頭壊死が発生して症状が生じるまでには数ヶ月〜数年の時間差があり、症状がでないまま治癒してしまうケースや、ほとんど進行しないケースもあります。しかし、病態が進行して症状が生じた場合は、歩行時・階段の上り下り時に股関節部に痛みを感じます。さらに進行すると安静時にも痛みを感じ、日常生活に支障を来すようになります。

特発性大腿骨頭壊死症の治療方法

特発性大腿骨頭壊死症の治療方法は、主に保存療法と手術療法に分けられます。保存療法としては、歩行時の杖の使用、体重のコントロール、筋力を衰えさせないためのストレッチやトレーニング、負荷のかかる運動の制限(長距離歩行禁止、重量物の運搬禁止など)、鎮痛薬の服用などがあります。手術療法としては、大腿骨頭の壊死範囲が限定している場合は自分の関節を残す杉岡式回転骨切り術、内反骨切り術などが行われます。しかし、壊死範囲が大きい場合や骨頭圧潰が進んだ症例、高齢者などでは人工物置換術が必要になることもあります。

股の症状

その他部位の症状